2009年01月05日
迎春:追読
2009年の大河ドラマ「天地人の初回は高視聴率で篤姫
を上回る出だしだそうな。キッドが見た限りでは、阿部寛の
「上杉輝虎」と与六与七の「ちっちゃい子兄弟」が良かった
な。大河ドラマ便乗で「直江兼続」本が書店で目に付くが
「人生訓みたいなのばっかりでろくな本じゃあないなあ~」
という中にあって光っていたのがこの本「軍神の系譜」学研
文庫だ。2部構成になっていて1部が「手取り川の戦い」
2部が「御館の乱」。通常の本では決して一人称で登場しない2線級の武将(上杉景信、北条景広、毛利秀広等)が
ドキュメンタリーに描かれていてキッドにおいては読み応え満点の本。キッドはこのように2流の1流のような人物を
描いたのがすきなのだが、著者のあとがきでは、やはり2線級というには有名すぎる人物が主役だ「本作の主人公
を一人上げるということなら「上杉景勝」。景勝は謙信の偉大さを感じながらこれを強く否定する。独自の考えを具現
化するための戦いが御館の乱であり、これに勝利して家中改革をはじめるところで筆を置く。やがて景勝はおのれの
考えに限界を感じ逆に否定したはずの謙信をみとめお家をあげて謙信を信仰する体制をつくり上杉家をまとめていく
ことになる」という延長線上の展開まで構想しているので続編にも期待したい。そして大河ドラマの準主役?の上杉
景勝はどんな男にえがかれるのだろうか?