2008年08月17日
BCPと彦根藩


先週「篤姫」では井伊大老が暗殺されてしまった。まさに非常災害(テロに
よる人災)のための幕末BCP(事業継続計画)による企業の真価が問われ
るところだ。キッドが最近「BCP指導者養成講座」で勉強した拙い知識で
は、BCPを策定する場合重要になってくるのは、その事業が存続するための 一番大切な事業 = 中核事業
がBCPのなかにしっかりと盛り込まれているか、企業内にしっかりと認識・浸透されているかということだ。1861年の巨大
同族企業、井伊家=彦根藩の場合、事業が存続するために一番大切な事業は、「藩主」=「井伊直弼」の生命だ。徳川幕
府開幕250年で幕府の高官それも大老が本丸近くで襲われて死亡することは全くの想定外で平時になんのそなえもする
ことのないままテロという人災により中核事業が中断されてしまった。しかしそれからの中核事業の復旧ということでは見
事なもので井伊直弼は病気療養中で生存していることにして新しい中核事業(子の井伊直憲)を跡継ぎに最小限の犠牲
(2年後に藩領の削減)で復旧させた。長州征伐でのみじめな負け方や鳥羽伏見の戦いでの消極的な裏切りで彦根藩は
幕末のドラマや小説では直弼以降あまりパッとしないが、BCP事業継続計画という面から見ると現代の企業がお手本に
しても良いくらいの優良企業だ。