2007年12月23日
芸人 小島よしお
今年の秋以降大ブレイクした
「芸人 小島よしお」 を新商品の投入として考え
てみる。
価格設定戦略の代表的かつ対照的なものとして、
①上層吸収価格戦略(スキミングプライス)
②浸透価格戦略(ベネトレイティングプライス)の2つがある。
スキミングプライス戦略は、参入障壁が大きく競合他社が参入しがたい市場での独自性・独創性の高い
参入新商品に、上層富裕層をターゲットにして利益の多く取れる高価格をつけるもので、イノベーター、オピ
ニオンリーダーという層が購買層になる。時系列的にマジョリティに購買層が移っていくにつれて商品価格も
こなされてくる。
ベネトレイティングプライスは、低価格で市場に参入しできるだけ大きいパイを最初にとってしまう戦略だ。
端的な例としてSONYのプレステーションがあげられる。(低価格でハードを発売し後日発売のソフトで利
益をとっていくもの)
新商品「芸人 小島よしお」の場合いうまでもなく市場浸透価格戦略=ベネトレイティングプライスをとる。
ベネトレイティングプライスが有効な商品の特徴とは、
①需要の価格弾力性が大きい(価格を下げれば売上が上がる大)
②競合がその新商品を模倣する可能性大(裸芸人の模倣は容易)
③その新商品を大量販売するメリット大(単純に儲かる)
④その新商品の独創性・目新しさ、が小(小島の芸に芸術性は無い)
「芸人 小島よしお」がテレビに出始めたころ、ちっとも面白いとはおもわなっかった。しかしこの年末へきて
「明石家さんちゃんねる」等でみる「芸人 小島よしお」は、確かにおもしろい。
いまをさること、30年 明石家さんま師匠がヤングオーオーにSOSというひとつのコーナーを担当する大抜
擢をされて当時全盛期の阪神小林繁投手の形態模写をしていたころRYUCONは、ちっとも面白いと思わ
ずに「なんか面白くない若手芸人だ。若造の癖になにが サンマ オオサカ スペシャル(SOS)だ。ザ・
パンダのコーナーの方が面白かったわ」と中学坊だったのに批評したものでした。しかしその「若造 明石
なんとか」も今では、吉本興業の第一番の主力商品「師匠 明石家さんま」となったのは周知の事実。
「芸人 小島よしお」は、多くのコンビニ投入新商品のように右から左へ消えていってしまうか?それとも
ナショナルブランドとなれるだろうか?